再現フレンズ

司法試験系の論文試験の再現答案をあげるよ

首都大ロー(東京都立ロー)入試 総括と対策 2020.9.12追記

この度、様々な人のおかげでなんとか2020年度首都大ロー入試に合格いたしました。

首都大ローは受験生も少なく、情報が少なくて困っていたので本記事を書くことにしました。

(2020年9月12日 2021年度の主要私立ロー入試が終了したため追記)

 

○1次試験について

★1次試験科目

論文:憲法民法、刑法

短答:民訴、刑訴

過去問リンク

★1次試験対策

○全体について

論文は3時間で3科目と割とタイトな分量です。時間調整に気をつけて下さい。あと、トイレ!

短答は時間がなくなることはないと思いますが、予備でいい点取れたからといって簡単に解ける問題ではありません。

また、何故かアガルートで都立大ローの対策講義が販売され初めていたので、絶対ここに入らなきゃって人は買ってみてください。→2021年9月15日時点で再度確認したところなくなっていました。

 

憲法

百選判例がそのまま出ます。僕は「判例百選スピード攻略講座」(アガルート)を購入し、対策しました。

この講座は百選の事例について、答案を三者間の形で書いてくれているので即効性がありました。

しかし、全ての判例は網羅されているわけではないので扱ってない判例百選を見ておくことも重要と考えます。

 

追記:ただ、憲法判例規範をそのまま使うのは難しいですし、入学者のほとんどは出題者の意図にほぼ答えられていないと思います。

合格思考憲法をやりつつ、広島暴走族判例のような少し独特な判例を押さえておくとかでも最低限の点はくれるように思います。

 

民法

近年は難しくなっています。

ただ、総則の基本的なところが書ければ耐えるはずです。

民法は自信があったので改正の知識を入れて過去問の構成をしました。

追記:どうやら元民事裁判官の先生が作問しているようです。かといって問題の問い方が要件事実的というわけでもないし、普通の対策でいいかと思います。

入学者で物権的請求権3つを即答できない人もいるので、しっかり基本や原則から論じてみてください。

 

・刑法

毎年、総論からしか出ていませんでしたが、2020年度は事後的奪取意思など各論からもでました。

二年連続で学説対立問題も出ています。僕は対立点をクリティカルに指摘できませんでした。

 

追記:僕は去年の問題において、ただただ原則的な処理だけして逃げ切ったと思います。

承継共を認める見解には承継共の規範を書いて普通に処理して、認めない見解については共同正犯の規範だけ書いて処理しました。

今でも何が答えかよくわからないですが、わからないなら原則や基本だけ書けば最低限は取れるのではないでしょうか。

 

再追記:2020年度の設問2ですが、主題は「乙が時計を奪った行為の罪責について論じ」ることです。

①②の見解の比較がありますが、これは淡々と構成要件を処理する中で対立する場面でのみ論じればいいと思います。

そのため、見解①②を必ずしも規範部分の学説対立として捉えずとも、あてはめの部分で対立させても足りていたかも知れません。

→詳しい答案の書き方は近年の司法試験の解説を確認してください。

 

 

・民訴、刑訴

予備短答と同じように司法短答過去問集を回しましたが、あまり意味がなかったです。結構対策が難しいのではないかと個人的には考えています。ただ、簡単な肢はいくつかあるので、しっかり部分点をとる意識でいいはずです。

同年度の予備短答は民訴26点、刑訴14点でしたが、都立ロー入試ではいずれも等しくわかりませんでした。

 

追記:いずれもリークエなどの基本書に載ってる基礎知識が予備択一等と異なる角度で問われています。

ただ、対策として基本書を読んでもどれほど活用できるか不明ですし、過去問をやってよくでる範囲を基本書で読むくらいしか対策しようがありません。

民訴だと将来給付がよく出ています。

 

再追記:両訴に加えて、商法が追加され、いずれも簡易論述問題に変更されるそうです。上記記載は無視してください。

 

○2次試験

出願時のステメンの内容は面接で突っ込まれるかもしれないので、必ず自分用にコピーをとっておいてください。

面接です。法律についての質問はないです。

大講義室で待機後、3人ずつ面接室付近のベンチに移動して面接します。

面接室の教室の前に2人待機し、1人ずつベルで呼ばれます。

無駄に広い教室に先生2、受験生1です。

あがり症の人は、面接のマナーや内容の練習を何度もして下さい。本番はかなり緊張しました。

僕は、何度も練習することで、本番では回答を自分でも不思議なくらいスラスラと、かつ、目を見て言えました。

 

一次試験との得点の関係ですが、よくわかりません。

一次で決まってるとの噂をよく聞きますが、受かるまでは自分がギリギリかどうかなんてわかりません。

最大限の対策をして全力でぶつからないと、不合格だったときにかなりムカつくと思います。

 

以下、質問内容と実際の回答です。

 

①都立大ロー志望理由

→僕は少人数教育に対して感じた魅力を伝えました。

(少人数だと教授との距離が近い、生徒とも活発に議論できる等)

パンフレットを読み込んで、OHを積極的に用いるとも言いました。

ここが一番大事だったような気がします。

 

②どんな法曹になりたいか

→ステメンにもありますが、深掘りされます。

僕は予想してなかったので、ステメンに矛盾しないようアドリブしました。

 

③好きな科目

民法が好きって言ったら、行政法ゼミなのに?って聞かれました。

行政法も好きですって言いました。現在では民法は嫌いです。

 

④予備受験の有無、院でも予備受けるか

→受けないっていうとやる気ない奴に見えるので、学校の勉強最優先でチャレンジだけはやっていくと言いました。

 

⑤受かっているローを聞かれました。

→中央落ちたことを言わされる流れになり、気まずくなりました。

 

先生によって質問内容は変動するようですが、都立大ロー志望理由とどんな法曹になりたいかはしっかり準備しましょう。

 

この記事が読んでくださった方のお役に立てば幸いです。また、Twitterにて励ましのお言葉を下さったフォロワーさん、面接内容を教えてくださった先輩方に感謝致します。